遺言で定める事項
相続分の指定、遺産分割方法の指定、遺贈、遺言執行者の指定などを検討します。相続人以外の人へ財産を遺す場合は、受け取る人と対象財産、負担の有無を明確にします。財産を漏れなく承継させるため、記載していない残余財産の扱いも考えます。
葬儀の希望や家族へのメッセージを記すこともありますが、記載すればすべて法的な拘束力を持つわけではありません。法的効力を持たせる事項と、気持ちを伝える付言事項を区別しましょう。
遺留分と家族の事情
一定の相続人には遺留分があります。兄弟姉妹には遺留分がありません。遺言どおりの承継でも、遺留分侵害額の金銭請求が問題になる場合があります。不動産に承継を集中させる場合は、請求に対応する資金の見通しも検討します。
遺留分侵害額請求には、相続開始と侵害する贈与・遺贈を知った時から1年、相続開始から10年という期間制限があります。相続開始時期により旧制度との違いもあります。家族の構成、過去の贈与、債務を併せて確認します。
実行する人と手続きを考える
遺言執行者を指定する場合は、誰に依頼するか、権限や報酬、予備の指定などを検討します。遺言書が見つかる方法、保管場所、財産資料の管理も重要です。遺言があるだけで自動的に預金の払戻しや登記が完了するわけではありません。
遺言は方式に従って撤回・変更できます。財産の売却、家族の死亡、離婚や再婚などがあった場合は見直しましょう。複数の遺言がある場合は日付だけでなく、内容の抵触範囲を確認します。
相談前に整理すると役立つ資料
- 被相続人・相続人の戸籍、家族関係と死亡日のメモ
- 遺言書、保管や公証に関する資料
- 預金・証券・保険・不動産・借金の一覧と資料
- 贈与、介護、協議・調停、登記の経緯が分かる資料
経緯、希望する解決、相手方の主張を日付順にまとめると、争点を整理しやすくなります。資料がすべてそろう前でもご相談ください。裁判所や契約上の期限がある場合は、その書類と日付を先にお知らせください。
よくあるご質問
兄弟姉妹にも遺留分がありますか。
兄弟姉妹には遺留分がありません。誰が相続人になるかを先に戸籍等で確認します。
遺言があれば相続手続きは不要ですか。
登記、金融機関への請求、遺言執行などは必要です。方式によって検認が必要になる場合もあります。
資料が全部そろっていなくても相談できますか。
お手元の資料と経緯から、不足する情報と次の対応を整理します。期限が迫る書類がある場合は、その日付を先にお知らせください。
話し合い中なら請求期限は止まりますか。
話し合いだけで当然に止まるわけではありません。請求の種類、起算点、時効の猶予・更新等の要件を確認します。
根拠法令・公的資料
法令・制度の確認日:2026年10月11日。契約・相続・事故・訴訟の時期や経過措置、具体的な事情により適用が異なります。